天体観測は難しい?初心者が頭に入れたい天体観測の方法

夜空に輝くたくさんの星。
瞳の直径は7mmと限界があり、道具が必要になってきます。
とはいえ、初めての天体観測で何から手を付けたらいいのかわからない人もいるでしょう。
そこで天体観測は初めてという人のために、必要な道具や方法などについて紹介していきます。

天体観測と撮影

天体観測と聞くと、難しく考えてしまう人がいるかもしれません。
もちろん新しい彗星や小惑星の発見をするアマチュア天文学者もいます。
しかし、天体を観測するからといって、肩に力を入れる必要はありません。
天体望遠鏡がなくても、肉眼でも十分に天体の観測が行なえます。
自宅からでも、学校や会社帰りの最中でも、どこからでも天体観測はできます。

とはいえ、できればきれいに天体を観測したいですよね。
天体を観測する場所は非常に重要です。

たとえば、夜空を雲のように流れる「天の川」。
この天の川は、私たちの住む銀河系(天の川銀河)を地球の内側から観測しているのです。
ところが東京都内から天の川を肉眼での観測するのは非常に難しいです。
ネオンサインや周りに深い森など障害物のない郊外なら、天の川を含め、たくさんの星を肉眼でも観測できます。

天体観測に役立つアプリ

ただしどの星がどの星座に属しているかを理解するためには、星座早見盤や方位磁石(コンパス)といった道具が必要になってきます。
星座早見盤や方位磁石を購入してもいいのですが、初心者にオススメしたいのが専用のアプリです。
最近ではアプリを用意すれば方角や星の位置がわかるので、随分と天体観測も気軽に行なえるようになりました。
コンパスの役目を果たすアプリは結構ありますが、星座の位置を測れる高性能なアプリとして、Astro Locatorがあります。

天文学者は彼らのOTA「極性整列」を迅速かつ簡単に取得するためにアストロロケータは、それが簡単になります。
※Astro LocatorはiPhone用のみ

また星図としては、有料ですがSmartStellarがあります。

日時・場所を指定して、美しく正確な星空を表示する天文シミュレーションアプリ。加速度センサーと電子コンパスに対応し、かざした方向の星空を表示します。
※SmartStellarはAndroid用のみ

天体のカメラ撮影

天体観測は初めての方にとって気になるのが、カメラで写真に収めるかどうかです。
美しい天体を収めた写真集など販売されており、自分でも似たような天体写真を撮影したいと思う人もいるでしょう。
しかしクリアで美しい天体写真を撮影するには、撮影の知識や高価な撮影機材が必要です。
高価な撮影機材を買ったけど使わなくなったなんてことがないよう、初心者はまず天体観測から始めるといいでしょう。

観測や撮影の方法

肉眼での観測

天体を観測するからといって、天体望遠鏡を購入する必要は必ずしもありません。
周りに照明や障害物などがない場所なら、肉眼でも天体観測することが可能です。
どの方角にどんな星座があるのかや、金星や火星といった惑星の観測もできます。

むしろ流星群や日食、彗星などのように、肉眼での観測に向いている天体も数多くあります。
一瞬で輝き消えてしまう流星を望遠鏡などでとらえるのは困難です。
マットなどを敷いて寝ころびながら観測すると楽でしょう。

双眼鏡での観測

双眼鏡というと、コンサートなどの会場で使用するイメージがあるかもしれませんが、天体望遠鏡がなくても天体観測が可能です。
天体望遠鏡との違いは、倍率が固定されていることです。
倍率が高いほど天体を大きくとらえることができますが、実は重要なのは口径(筒の直径)。
いくら倍率が高くても口径が小さければ、ぼんやりと大きい天体が見えるだけです。
口径が大きいほど光を集める力が強く、はっきり天体をとらえられます。
目安としては、口径50mm程度のものがいいでしょう。
たとえば、天体望遠鏡を取り扱うビクセン(Vixen)は天体観測用の双眼鏡も多く販売しています。

双眼鏡で観測できる天体には、月や惑星といったある程度大きさのある天体や、星雲・星団などがあります。
土星の環を見ることはできませんが、木星のガリレオ衛星や月のクレーターなら双眼鏡でも観測可能です。
組み立てる必要もなく手っ取り早く天体観測ができるので、初心者はまずは双眼鏡から始めるといいでしょう。

望遠鏡での観測

土星の環や木星の縞模様まで観測したい場合には、天体望遠鏡が必要になってきます。
天体望遠鏡といっても、口径が8センチメートルのものなら、5万円くらいでも購入可能です。
初心者のうちから天体望遠鏡にこだわりすぎるのもいけませんが、ホームセンターにあるような安物を買っても損をするだけなので注意しましょう。
ただ流星群や星座のように望遠鏡がなくても見える場合は、肉眼や双眼鏡での観測から始めるといいでしょう。

アストロNOTE

天体観測に欠かせない天体望遠鏡。 肉眼では見えない遠くにある星が確認できるなんて、不思議ですよね。 そこで天体望遠鏡の仕組みや使い方、買い方などについて紹介します。 目次 1 天体望遠鏡の仕組み1.1 天体望遠鏡の起源1.2 天体望遠鏡の性[…]

カメラを使った天体撮影

どうしても天体撮影したい方もいるでしょう。
スマートフォンでも明るい月なら小さく写りますが、星を撮影するならレンズ交換できる一眼レフカメラを用意したいところです。
最近ですと望遠レンズと一体化したニコンのCOOLPIX P1000が販売されており、月全体の写真や惑星の写真まで撮影可能です。

3000mm相当で開放F値8を実現。超望遠でも高画質。 ●補正効果5.0段のデュアル検知光学VR●ピント合わせや露出補正などの機能を割り当て、マルチに使える便利なコントロールリングを鏡筒に搭載。

まとめ

天体観測といっても、難しく考える必要はありません。
夜空を見上げれば、だれでも天体観測することができます。
ただし星座の知識を増やしたり、天体望遠鏡があったりすると、天体観測が楽しくなります。
初心者の方はまずプラネタリウムに行って予習をし、徐々に知識や道具を増やしていくといいのではないでしょうか。

アストロNOTE

星を見るときに知っておきたいのが天体の知識。 すべて覚えるとなると大変ですが、基礎を押さえておくだけで、星の観測がずっと楽しくなります。 そこで、星に関するものごとを中心に、天体の基礎知識について紹介していきます。 目次 1 星と星座につい[…]

参考

「天体観測を始めるにはどんな望遠鏡がいいのか?」と悩んでいる人への初心者向け「望遠鏡ガイド」
天体観測入門
双眼鏡で出来る天体観測の方法と選び方
星空がもっと好きになる
星座の図鑑